男性管理栄養士の目線で

栄養学・料理・アウトドア

<CAMP>道具紹介①:Victorinox ・マルチツール「ツーリスト」

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こんにちは、やーまんです。

 

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2017年は、四季に合わせ4回キャンプに行く、という目標を立てました。

そんな中、少しずつキャンプ道具を集めています。

 

という訳で、集めたキャンプ道具の紹介記事を作っていきます。

 

キャンプ道具①:Victorinox・マルチツール「ツーリスト」

 

Victorinoxビクトリノックス)は、創業130年を超えるスイスの企業で、マルチツールやキッチンナイフを中心に製造・販売しています。

社名でありブランド名でもある「Victorinox」は、創業者カール・エルズナーの母の名前である「“Victoria”」と、ステンレススチールを表す国際的な専門用語である「“inox”」とを一つに組み合わせた言葉だそうです。

 

ロゴマークは、スイス国旗とそれを守る盾「クロスアンドシールド」をトレードマークとしています。

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この光沢感たるや、素晴らしさが一目で分かります。

また手に持った時に適度な重みもあり、手にしっくり馴染み、最高です。

 

主な特徴

・12機能搭載

 1.ラージブレード(大刃
 2.スモールブレード(小刃)
 3.コルクせん抜き
 4.リーマー(穴あけ)/パンチ
 5.カン切り
 6.マイナスドライバー 3mm
 7せん抜き
 8.マイナスドライバー 5mm
 9.ワイヤーストリッパー
 10.キーリング
 11.ツースピック
 12.ピンセット

 

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 ・重量:51g

 ・サイズ:84mm

 

見た目はとても小さいですが、本当に多機能です・・・!

キャンプでの調理の際にはスモールブレードとラージブレードの使い分けがよさそうです。ブレードは信頼性の高いロックブレードになっています。

またキャンプだけでなく家でも、缶切りやコルクせん抜きはこのツーリストを使用しています。

 

ビクトリノックスのマルチツールは、全部で200種類以上もラインナップがあり、

大きなものから小さなものまで幅広くあります。機能は、それぞれのマルチツールによって違い、ボールペンやハサミ、ルーペやノコギリが付いているなんてものもあります。最も機能の多いもので、49機能も搭載されているようです。

 

価格は、1000円台~14000円程度になっています。

ちなみに、この記事でご紹介した「ツーリスト」は、約3000円です。

自分の欲しい機能と予算を組み合わせて、幅広く商品選びができるのもビクトリノックスの良い所ですね。

 

キャンプ道具としてだけでなく、日常使いや防災グッズとしても、これ一つ持っているといざという時に役に立ってくれるはずです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

今後も、少しずつこだわりのキャンプ道具の紹介をしていきます。

それでは、また。

 

 

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<知るとお酒選びが楽しくなる!>日本酒の製造方法と風味の違い

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こんにちは、やーまんです。

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今回は、日本酒の製造方法と風味の違いについて記事にしていきたいと思います。

日本酒にも本当に様々な種類がありますよね。同じ銘柄でも、純米酒大吟醸本醸造、等々・・・すごく細かく分かれています。

今回は、知っているとより日本酒を味わえる、そんなプチ情報を記事にしていきたいと思います。

 

前回はビールについて記事にしています。まだお読みでない方はコチラもお読みください↓

 

gohangohan-com.hatenablog.com

 

そもそも、日本酒とは・・・

日本酒(にほんしゅ)は、通常は米と麹と水を主な原料とする清酒を指します。日本特有の製法で醸造された酒で、醸造酒に分類されます。

 

分類

普通酒

普通酒とは、下記の特定名称酒以外の清酒を指します。一般に流通している大部分の日本酒は普通酒に分類されます。
米、米こうじ、水の他に、清酒かす(酒粕)、政令で定める物品を原料(副原料)として製造されます。

 

特定名称酒
清酒の要件を満たしたもののうち、原料や製法が一定の基準を満たすものは、特定の名称を容器又は包装に表示することができます。特定名称を表示した清酒特定名称酒といいます。

特定名称酒は、原料や精米歩合により、本醸造酒純米酒吟醸酒に分類されます。

 

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精米歩合とは・・・

白米の、その玄米に対する重量の割合をいうものです。

精米歩合の数値が低いほど、より高度に精米(玄米のぬかや胚芽等の表層部を削る)されていると言えます。

一般的に米の表層部のぬかや胚芽等は雑味の元になりやすく、中心部(心白)は雑味が少ないとされています。

大吟醸などは「精米歩合50%以下」とありますが、玄米1粒のうち、外側を半分以上も削って捨ててしまう為、自然と高価になり、雑味の少ないお酒となるのです。

 

醸造アルコールとは・・・

食用に用いられるアルコール分(エタノール)のこと。原料には主にサトウキビが用いられ、サトウキビの糖蜜酵母を加えて発酵させてアルコールを発生させたものを蒸溜させることによってできあがります。他にも米から作られた米アルコールなどもあります。

醸造アルコールは大手の酒造メーカーが製造しており、各蔵元が大手メーカーから買っているのです。ちなみにこの醸造アルコールをアルコール度数が36%以下になるように薄めたものを甲類焼酎と呼びます。

なぜ醸造アルコールを使用するのか

目的①防腐

 

目的②香りをたたせる

日本酒と言えば華やかな吟醸香を思い浮かべませんか?この香り成分は水分よりもアルコールに良く溶ける性質を持つのです。ですので純米酒よりもアルコール添加された日本酒の方が、香りをより感じやすくなります。鑑評会用の日本酒では、純米大吟醸よりもアルコール添加された大吟醸酒の方が用いられることも多いそうです。

 

目的③軽快な味わいを生み出す

更に醸造アルコールには軽快な味わいを生み出す効果もあります。日本酒に含まれる糖分や酸による雑味の部分をアルコールが抑えてくれるのです。これによってスッキリとキレの良い軽快な飲み口の味わいが生まれます。

 

日本酒の醸造アルコールについていかがでしたでしょうか。アルコール添加されている日本酒だからといって純米酒に劣るという訳ではないのです。それぞれの日本酒の特徴を理解して、自分の好みの1本を見つけてみてくださいね。

 

吟醸造りとは・・・

国税庁吟醸造りの定義は「吟醸造りとは、吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造すること」をいいます。

今回は「精米の吟味」「酵母の吟味」「造りの吟味」にスポットを当てて説明していきます。

 

①精米の吟味

国税庁の定義でいう「よりよく精米した」は、精米歩合が60%以下でなければならないとされています。

 

酵母の吟味

国税庁の定義では「吟醸造りには特有な芳香(吟香)を有するように醸造すること」と記載されています。

ここで日本酒の香りを決める大きな要素の一つとして、酵母で考えてみましょう。

実は、”特有な芳香”と記述がありますが「○○酵母を使わなければならない」という規定はないのです。一般的に果実や花のような芳香を生む酵母として、9号酵母やアルプス酵母などがありますが、必ずしもこれらを使う必要はありません。

 

蔵元の造りの方向性によって酵母も多分に変化するので、「特定名称は同じ吟醸酒なのに、香りの強さや質が全然違う!」ということもしばしばあります。ある意味「飲んでみるまでわからない」のが日本酒のいいところかもしれません。

 

③造りの吟味

「白米を低温でゆっくり発酵させ・・・」とありますが、たとえば「低温とは一体何度のことなのか?」「”ゆっくり”とは何分、何時間、何日のことなのか」数値的な基準はありません。

ただ、これまで一般的に「吟醸造り」の日本酒といえば、「香り高い」「上質」「蔵元の渾身の酒」「新酒鑑評会に出されるような酒」など、飲み手と造り手の間に共通認識がありました。

 

しかし、昨今では「低温でゆっくり発酵させ、吟味して醸したお酒」でも、あえて純米酒で統一して販売したり、独自シリーズを展開して、これまでの吟醸造りにないようなオリジナル色を出したりしている場合も多くみられます。

 

吟醸造り」をまとめると・・・

1. ラベルに「吟醸」と表記するためには「精米歩合60%以下」という規定が存在する (その他の規定もある)。
2. 使用酵母や造りの方法には明確な統一規定が存在しない。蔵元の基準で吟味して醸されたものが吟醸造りである。

 

 

いかがでしたでしょうか?

吟醸造り」という手法は、ある程度自由度が高く、商品ごとで味や香りがまったく違った印象になる可能性があります。
ただ、本来の「吟味して醸す」という定義どおり、「蔵元の技術を結集させたお酒」であることは間違いなさそうです。

 

このことからも、「吟醸造り」というキーワードから一様に判断するのではなく、蔵元の公式WEBサイトや酒販店で、蔵元の方向性や造りのこだわりの情報を得て選ぶといいでしょう。

 

それでは、今回はこの辺で。

 

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<知るとお酒選びが楽しくなる!>ビールの製造方法と風味の違い

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こんにちは、やーまんです。

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今回は、ビールの製造方法と風味の違いについて記事にしていきたいと思います。

スーパーや居酒屋でも、普通の生ビールや黒ビールなどなど、ビールって本当にたくさんの種類がありますよね・・・

選ぶ時に、少しでもこの記事を参考にしていただければ幸いです。

 

そもそも、ビールとは?

主に大麦を発芽させた麦芽(デンプンが酵素(アミラーゼ)で糖化している)を、ビール酵母でアルコール発酵させて作る製法が一般的です。

日本語の漢字では麦酒(ばくしゅ)と表記されます。

 

原料は何?

ビールの主な原料は水、デンプン源(麦芽など)、ビール酵母、香味料(ホップなど)です。多くの場合、大麦の麦芽を主原料とし、副原料としてアサ科のホップやトウモロコシ、米、砂糖等が使われます。特にこれらの副原料は大麦麦芽の安価な代替物として使用されることがあります。また小麦やライ麦麦芽でも製造は可能です。

 

原料その1:水

ビールの主成分は水です。地方によって水に含まれているミネラル組成は異なります。硬水なのか、軟水なのかによっても口当たりなどが変わってきます。そのため、各地方で製造するのに水に最も適したビールも異なり、地方ごとの特色が現れます。日本各地に、地ビールを作っている場所があるのはこういった理由からです。

 

原料その2:糖質原料

ビールのデンプン源に何を使用するかで、その濃さや風味が左右されます。最も一般的なデンプン源は麦芽であり、大部分のビールには大麦の麦芽が使われます。

麦芽の製法は種子に水と空気を与えて発芽させ、発酵過程に入る前に麦芽の成長を止めるため窯内で乾燥焙煎させます。これを焙燥といいます。その後、幼根を取り除いたものが麦芽と呼ばれます。種子が麦芽になることによって、デンプンを発酵性の糖に変える酵素が生産されます。

また、同じ種類の穀物から作られた麦芽でも、焙燥時間と温度の違いによって、異なる色彩をもつようになります。暗色の麦芽からは暗色のビールが製造されます。

多くのビールには大麦の麦芽が使用されています。大麦は発芽力が強く、皮が薄く、でんぷん質が多く、窒素量の少ない点が原料として優れている事によります。

 

原料その3:ホップ

現在、商業用に生産されているビールのほとんど全てには、風味付けとしてホップが使われています。

ホップは、麦芽の甘みと調和のとれた苦味をビールに与え、また花や柑橘系、ハーブのような香りをビールに与えます。ホップには抗生物効果があり、ビール醸造に寄与しない微生物を抑え、ビール酵母が有利に働く環境を整える効果があります。他にも泡持ち(ヘッドリテンション)の長さに寄与し、保存力を高める効果があります。

 

原料その4:ビール酵母

ビール酵母は穀類から引き出した糖を代謝し、エチルアルコール炭酸ガスを生産します。酵母の働きによって麦芽汁がビールになります。

また酵母はビールの個性、味わいにも影響を与えます。

ビール酵母には、発酵中に発生する炭酸ガスとともに液面に浮かび、褐色クリーム状の泡の層を形成する上面発酵酵母と、発酵末期に槽の底に沈殿する下面発酵酵母が存在します。

製造に前者を用いるビールを上面発酵ビール(エール)、後者を用いるビールを下面発酵ビール(ラガー)といいます。

最も主要な上面発酵酵母はSaccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セレビシエ)で、最も主要な下面発酵酵母はSaccharomyces uvarum(サッカロミセス・ウバルム)です。

 

原料その5:清澄剤

清澄剤は濁り物質を凝集させて沈殿除去する働きのある物質です。製造直後のビールにタンパク質の濁りが見られるとき、醸造所によっては1種類あるいはそれ以上の清澄剤が添加されることがあります。この操作によって澄んだビールを作ることができるのです。

 

エールビールとラガービールって何が違うの?

エールビールとは・・・

上面発酵のビールを、エールと呼びます。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セレビシエ)とその亜種)を用い、常温で短い時間で発酵を行います。盛んに炭酸ガスを出すために、最終的に酵母が浮かび上面で層を作るために上面発酵と呼ばれます。

複雑な香りと深いコクを特徴にしており、主なスタイルとしてペールエール、スタウト、アルトビールケルシュヴァイツェンなどがあります。

 

ラガービールとは・・・

下面(かめん)発酵のビールをラガーと呼びます。主にはSaccharomyces uvarum(サッカロミセス・ウバルム)という酵母を用い、低温(10℃以下)で長時間発酵を行います。役目を終えた酵母は沈殿するため、エールの上面発酵に対して下面発酵と呼ばれています。
比較的すっきりした味で、ピルスナー、ボックなどのスタイルがあります。

ラガーとは貯蔵されたビールという意味です。

現在の世界のビールの主流です。一定の品質のビールを大量生産するのに最適だった事や、黄金色の美しい色と、ガラス製のグラスやジョッキが普及したことも人気の理由の一つと言われています。

 

美味しく飲むために・・・ラガービールの注ぎ方!

ラガービールは豊富な泡を発し、注ぎ方によって味も変化します。泡はビールが空気に触れて酸化されることにより味が変化することを防ぐ役割もあります。

ビールの苦味成分は液体中に拡散していますが、これは泡によって吸着されます。そのため、ビールの炭酸泡の形成過程をコントロールすることにより、ビールの苦味成分を液体上部に浮かぶ泡の層に閉じ込めることができるのです。


注ぎ方の一例
①最初はグラスの底にビールを叩きつけるようにして注ぎ、泡を形成。これによりビールが空気に触れるのを防ぐことができます。
②グラスとビールの注ぎ口を近づけるなどして初めに形成した泡を壊さないように静かに注ぐ。これにより、均質な大きさの泡が液体中で均等に形成されるため壊れにくく、苦味成分も吸着させることができます。

 

生ビール・ドラフトビールとは

生ビールとは、日本において熱処理をしていないビールを指します。
ドラフトビールは、同義語です。英語の「ドラフト」 ("draft"と"draught") は、樽 (keg) から注いだビールのような味や見た目をした缶ビールや瓶ビールを示すマーケティング用語として使われてきました。

 

黒ビールとは

黒ビールは、淡色麦芽と濃色麦芽をブレンドして使用しています。高温で焙煎・乾燥させてつくる濃色麦芽の色合いにより、黒い色が生まれます。

通常よく飲まれているピルスナータイプのビールは、淡色麦芽を使用しています。

 

 

いかがでしたでしょうか。

家での晩酌や新年会や忘年会、他にも様々な祝いの席などでも、ビールを飲む機会は多いですよね。

少しだけビールについて知識を持っておくだけでも、飲み会や食事の楽しみがより大きくなるかもしれません。ぜひ、皆様のお役に立てばと思います。

 

それでは、また。

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<知るとお酒選びが楽しくなる!>お酒の製造方法と分類:総論

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こんにちは、やーまんです。

 

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今回は、お酒の製造方法による分類について記事にしていきます。

お酒にとって、製造方法を知るということは「風味の違い」や「美味しさ」を知ることにも繋がりますので、より一層お酒を楽しめると思います。

 

まず、お酒は大きく分けて、

醸造酒、②蒸留酒、③混成酒の3つに分類されます。

 

醸造酒:原料をそのまま、もしくは原料を糖化させたものを発酵させた酒

一般に、蒸留酒に比べアルコール度数は低いです。これは、アルコール発酵を行う微生物が、自らが作り出したアルコールによって活動を阻害されてしまうせいです。酵母によるアルコール発酵で作り出される醸造酒のアルコール度数は16%~20%が限界であり、これ以上の濃度では酵母自身が死滅してしまいます。

ビール、清酒(日本酒)等が含まれます。

 

蒸留酒醸造酒を蒸留し、アルコール分を高めた酒

醸造酒を蒸留器で加熱すると、沸点の低いエタノールが水よりも盛んに気化してきます。この蒸気を集めて冷却することで液体に戻すと、元の醸造酒よりもエタノールが濃縮されているため、アルコール度数の高い酒になります。

焼酎、ウイスキー、ウォッカ、テキーラ、ブランデー、ラム酒など(所謂スピリッツ類)が含まれます。

 

③混成酒:酒(蒸留酒が主に使われる)に他の原料の香り・味をつけ、糖分や色素を加えて造った酒

梅酒、リキュール等が含まれます。

 

 

いかがでしたでしょうか。

日本酒、ワイン、ビールといったそれぞれのお酒の特徴は理解していてもどういった分類に属するお酒なのかということまではなかなか把握していない方も多いのではないでしょうか。分類ごとにそれぞれどのような特徴のお酒が多いのかが見えてくると、お酒選びの幅も広がりますよ。

次回の記事は、ビール・日本酒など、それぞれのお酒の種類ごとの製造方法や味の違いについて見ていきたいと思います。

それでは、また。

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<お酒の栄養②>いつも飲み過ぎてませんか?アルコール度数と適正量の関係

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こんにちは、やーまんです。

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お酒の栄養シリーズ第二弾、今回は各種お酒の適正量やアルコール度数について記事にしていきます。

シリーズ第一弾の記事をまだお読みでない方は、宜しければ以下の記事からお読みください↓

 

gohangohan-com.hatenablog.com

 

①お酒の適正量

適正量には個人差があり、同じ人であってもその日の状態によって酔い具合が異なるため、一概にいうことはできません。厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールにして約20g程度であるとされています。このくらいの量であれば、ほどよくお酒を楽しめるというわけです。
とはいえ、お酒に弱い人、女性や高齢者であれば、この基準よりも少なめを適量と考えるべきでしょう。

 

②純アルコール量の計算方法

アルコール量の計算式:お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8

 

ビールを例にとって、一緒に考えてみましょう。

缶ビールは、通常サイズだと「350ml」で売られていますよね。

このビールのアルコール度数を、「5%」とすると、

350mlビール1缶の中の純アルコール量は、「350ml×[5%÷100]×0.8=14g」となります。

500mlビール1缶だと、「500ml×[5%÷100]×0.8=20g」と①の適正量程度となります。

 

お酒の純アルコール量は、全て上記の式で簡単に計算できますので、皆様もぜひ計算してみて下さい。適正量を約20gとして、普段飲み過ぎていたのかどうか振り返ってみると、今後のお酒との付き合い方も変わってくるかもしれませんね。

 

以下には、参考として酒類別の純アルコール量20gを含む量を載せておきます。

ビール (アルコール度数5度)なら 中びん1本 500ml
日本酒 (アルコール度数15度)なら 1合 180ml
焼酎 (アルコール度数25度)なら 0.6合 約110ml
ウイスキー (アルコール度数43度)なら ダブル1杯 60ml
ワイン (アルコール度数14度)なら 1/4本 約180ml
缶チューハイ (アルコール度数5度)なら 1.5缶 約520ml

 

 

いかがでしたでしょうか。

栄養指導で色々な患者様と日々お話しさせていただいておりますが、普段飲みすぎている方、かなりいらっしゃるのではないかと思います。

私は管理栄養士ですが、お酒はダメ、というような考え方は持っておりません。私もお酒好きですし。お酒は食事を楽しくすることはもちろん、ひいては人生を豊かにするものだと思っています。

でも、飲み過ぎて身体を壊さないように、適正量を意識してお酒を楽しんでいきたいですよね。

今回の記事が、皆様の豊かな人生の一助になれば幸いです。

それでは、今回はこの辺で。

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<お酒の栄養①>お酒のカロリーについて

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こんにちは、そしてメリークリスマス、やーまんです。

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今回は、年末年始とお世話になる機会の多い数々のお酒について、記事にしていきます。私もお酒好きなので、シリーズとして何回かの記事に分けてみようと思います。

 

病院で毎日栄養指導を行っていますが、70~80歳の患者様で、病気になりお酒はやめましょうと医師等から言われても、まだお酒が大好きでやめられないという方もよくお見掛けします。

そんなお酒ですが、美味しさ以外にもやはり色々な側面を持っています。

例えばカロリーやアルコール度数、製造工程の違いによる種類の違い等々・・・

その中でも、今回の記事はカロリーに注目して見ていきます。

 

お酒(アルコール)のカロリー

 

ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー等、お酒には色々ありますが、基本的にどのお酒も共通して言えることは、

「純アルコール1gについて7kcal」の熱量(カロリー)を持っています。

 

少し分かり辛いので、ビールを例にとって、一緒に考えてみましょう。

まずは純アルコール量を計算します。

 

 アルコール量の計算式 :お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8


缶ビールは、通常サイズだと「350ml」で売られていますよね。

このビールのアルコール度数を、「5%」とすると、

缶ビール1缶の中の純正アルコール量は、「350ml×[5%÷100]×0.8=14g」となります。

また、純アルコール1gは7kcalを持っているので、

ビールのアルコール由来のカロリーは「14g×7kcal=98kcal」となります。

 

アルコール由来のカロリーは、と上記しましたが、実際のビールにはアルコール以外にも原料となる麦芽やホップ、また様々な添加物等が入ってきますので、さらにカロリーは上乗せされていきます。

カクテルを例にとると分かりやすいかと思いますが、原料として果実や砂糖が多く入っていますよね。

つまりお酒のカロリーとは、「アルコール由来のカロリー+原料由来のカロリー」となります。

 

以下は参考として、各種お酒のカロリーを紹介します。

 

<ビール飲料>

サッポロ生ビール黒ラベル 140kcal
サッポロラガービール   140kcal
キリン クラシックラガー    144kcal
キリン一番搾り生ビール     144kcal
キリンラガービール            147kcal
キリン バドワイザー         140kcal
アサヒスーパードライ         147kcal
オリオンビール オリオンドラフト 147kcal
サントリー モルツ     147kcal
一番搾り スタウト     154kcal
アサヒスーパードライ ドライブラック 158kcal
アサヒプレミアム生ビール熟撰     158kcal
アサヒ ザ・マスター         161kcal
アサヒ黒生              165kcal
サントリー ザ・プレミアム・モルツ     165kcal
サントリー ザ・ロイヤル・ビター         175kcal
ハイネケン               143kcal

※全て350ml缶のカロリー

 

発泡酒

キリンゼロ(生)        67kcal
サントリー ダイエット(生)    77kcal
アサヒ スタイルフリー       84kcal
淡麗グリーンラベル       102kcal
アサヒ本生アクアブルー     123kcal
淡麗ダブル           130kcal
サッポロ 北海道生搾り      154kcal
サントリー MDゴールデンドライ 158kcal
アサヒ本生ドラフト       158kcal
麒麟淡麗(生)         158kcal

※全て350ml缶のカロリー

 

発泡酒は、カロリーの高いものとカロリーの低いものでは大きく差がでるお酒です。
ですから普段発泡酒を飲んでる方は、カロリーの低い物にかえればカロリーをかなり抑えられそうですね。

 

<第3のビール>

キリン 濃い味(糖質0) 67kcal
アサヒオフ         91kcal
アサヒ ブルーラベル       95kcal
サッポロ 金のオフ          98kcal
サントリー ジョッキ生   123kca

サッポロ ドラフトワン   147kcal

アサヒ 一番麦       151kcal
サントリー 金麦              151kcal
キリン 麦のごちそう       151kcal
キリン のどごし<生>       151kcal
サントリー 絹の贅沢       154kcal
サッポロ 麦とホップ       154kcal
クリアアサヒ                   158kcal
キリン 本格(辛口麦)   158kcal
アサヒ ストロングオフ   161kcal
※全て350ml缶のカロリー

 

第三のビールも、発泡酒と同様にカロリーや糖質が低い商品もあるので、ダイエット中は切り替えられるといいですね。
何本も飲んでしまう!という方は特にカロリー、糖質の低いものを試してみましょう。

 

<チューハイ>

ダブル搾り(レモン)      189kcal
ダブル搾り(グレープフルーツ) 189kcal
ダブル搾り(巨峰&マスカット) 193kcal
ダブル搾り(桃)        221kcal
カロリ。(レモン)       95kcal
カロリ。(グレープフルーツ)  98kcal
カロリ。(巨峰)        95kcal
カロリ。(白桃)        98kcal
カロリ。(うめ)        98kcal
カロリ。(アセロラ)      98kcal
氷結レモン           203kcal
氷結グレープフルーツ              214kcal
氷結オレンジ          182kcal
氷結ウメ            193kcal
氷結ライム                                172kcal
氷結シャルドネスパークリング  196kcal
氷結バレンシアスパークリング  210kcal

※全て350ml缶のカロリー

 

これもかなりカロリーや糖質に差があります!
しかも何本も飲む人も多いと思いますので、糖質ゼロやカロリーオフのものを選びたいですね。

 

<カクテル>

カシスオレンジ  139kcal
カシスソーダ   86kcal
カシスウーロン  84kcal
ピーチクーラー  71kcal
カルーアミルク  205kcal
カンパリオレンジ 122kcal
ファジーネーブル 124kcal
スプモーニ    114kcal
モスコミュール  115kcal
モヒート     110kcal
マティーニ    130kcal
ジントニック   103kcal
ジンライム    110kcal
スクリュードライバー 150kcal

※全て一般的な1杯分

 

基本的に甘いもの(糖質を多く含むもの)が多いため、ダイエット中は避けたいお酒!
飲みやすいものだと気付いたら何杯も飲んでいたりするので、注意が必要です!

 

<ワイン>

赤ワイン(100ml) 73kcal
白ワイン(100ml) 73kcal
ロゼワイン(100ml) 77kcal
スパークリングワイン(100ml) 100kcal

 

ポリフェノールが豊富な赤ワインがおすすめです!
しかし、糖分が含まれるので、ダイエットには向かないものと考えておいたほうがいいかもしれません。

 

<焼酎>

麦焼酎 120kcal
しそ焼酎 116kcal

※平均的なグラス1杯分

 

焼酎は蒸留酒ですので糖質がありません。
問題は他のもので割る場合です。
これを甘い物や、カロリーの高いもので割ってしまったら元も子もありません。
焼酎を飲む際は割ものにも注意が必要です。

 

ウイスキー、ブランデー>

ウイスキー(シングル) 70kcal
ウイスキー(ダブル) 140kcal
ブランデー(シングル) 70kcal
ブランデー(ダブル) 140kcal

 

ウイスキーやブランデーもワインと焼酎と同じく蒸留酒なので、糖質を含みません。

しかし、強いお酒ですので、少量をゆっくりと時間をかけて飲むことが大切です。

 

いかがでしたでしょうか。

ダイエット中はつまみ選びが肝心!飲み過ぎも厳禁!

つまみは高塩分・高カロリーなものが多く、また酔うと満腹中枢が麻痺し、満腹感を感じにくくなり過食につながります。


ダイエット中はそうならないためにも自分の適正量(ほろ酔い程度)をしっかり守り、おつまみにも気を使いながらお酒を楽しみましょう!
また、お酒だけで見ると、「アルコールのカロリーではなく、その他の原料のカロリーを気にしなければいけない!」というところ。
ダイエット中は糖質を多く含むものなどは避けて飲む必要があります。

 

しかし、糖質を控えるからと言って、ご飯などの主食(いわゆる炭水化物)を抜くと、塩分過剰摂取による高血圧・心臓病のリスクになりますのでそこはご注意下さい。これについては、以前記事にしましたので、まだお読みでない方はぜひご覧ください↓

 

gohangohan-com.hatenablog.com

 

 

健康に過ごす為にも、飲みすぎは控え、上手にお酒と付き合っていきましょう。

それでは、今回はこの辺で。次回はお酒の種類とアルコール度数の関係について記事にします。

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<新しい栄養学>時間栄養学の考え方

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こんにちは、やーまんです。

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今回は時間栄養学という、栄養学の中でも比較的新しい概念について記事にしていきます。

 

そもそも、時間栄養学って??

「時間栄養学」とは、「なにを、どれだけ」に加えて「いつ食べるか」を考慮した栄養学を指します。

 

この「時間栄養学」に基づきながら、より健康になるための食事のポイントを3つご紹介いたします。

 

①食べる順序・速度について

 ⇒野菜などをごはんよりも先に食べましょう

 

今の栄養学では、栄養素の種類と量が同じならば同じ人では同じ効果が出るというのが原則とされています。その為に食事摂取基準が厚生労働省によって決められています。

 

しかし、時間栄養学の進歩で、食べる時刻はもちろんのこと、食べる順序や速度が健康に大きな影響を持つことが判って来ました。特に血糖値が急に増えると、高血糖による組織の損傷を避けるためにすぐにインスリンが分泌されて、血糖を脂肪に変えるのです。

このため、いくらダイエットをしていても、空腹時に急いでごはんやお菓子を食べると、血糖値が急上昇して肥ってしまうのです。また、インスリンが急激に上がると、次第に膵臓の機能を弱めて、長い間に糖尿病になるのです。

 

これを防ぐ方法は、血糖値をゆっくり上昇させるように、一口30回噛むなど、ゆっくり食べる方法、糖の吸収を遅くする食物繊維に富んだ食物を同時に食べる方法があります。

しかし、最も有効なのは、野菜などをごはんよりも先に食べることと言われています。

 

②食べる時刻について

 ⇒全ての食事を12時間以内にとりましょう

 ⇒朝・昼・夜の食事の割合は3:3:4を目安にしましょう

 

朝食から夕食までが12時間で収まっていれば、 体は持って生まれたリズムで動いていると考えられています。
生体リズムが乱れて代謝がスムーズでない人の場合、12時間以内を意識して実践するだけで減量につながることもあるそうです。

また、夜遅い時間の夜食は摂取したエネルギーが使用されず、 脂肪として蓄積されやすくなるため、夕食は就寝の2〜3時間前に軽めにとるというのがおすすめです。
朝:昼:夜の食事でエネルギーの量の理想的な配分費は、3:3:4。

 

夕食がどうしても21時以降になってしまうというような場合には、 17〜18時ごろに軽い食事をとることで、昼からの長い血糖低下を防ぐとともに、夜食を多く摂取してしまうことによる肥満も予防できます。

 

③生体リズムについて

 ⇒人の生体リズムは約25時間。1日1時間ずれる。

 ⇒朝の光を浴び、バランスの良い朝食を食べましょう。

 

ヒトの体は「概日リズム(サーカディアンリズム)」という独自の生体リズムを持っています。
このリズムはだいたい1日25時間の周期を持っているため、ほうっておくとヒトは徐々に夜更かしの体になっていきます。

 

これを防ぐのが、朝の光を浴びることと 栄養バランスのとれた朝食をとること。 この二つの行動によって人の体は朝であることを認識し、 リズムのズレを修正します。

 

このように朝食は、正しい生活リズムのもとになるとともに 昼の活動のエネルギー源として使われるため、 夜に比べて脂肪として蓄えられることも少ないということがわかっています。 メニューは炭水化物に加え、タンパク質の摂取を意識しましょう。

 

 

いかがでしたでしょうか。

同じ人が、同じ献立・量の食事をしても、食べる時刻や順序に注意するだけで肥満や糖尿病等を防ぐことに寄与できます。とても素晴らしいことですね。

皆様も、食事の際は野菜から食べるようにしてみてくださいね。

 

それでは、今日はこのへんで。

 

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