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男性管理栄養士の目線で

栄養学・料理・アウトドア

精製塩と天然塩の栄養と健康について

栄養学

こんにちは、やーまんです。

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今日は、スーパー等でもよく目にする様々な「塩」について、病院管理栄養士の視点から考察していきたいと思います。

高血圧の方の治療に減塩が重要である事は周知の事実ですが、心臓病や腎臓病などの循環器疾患、さらには糖尿病や脂質異常症などの代謝異常疾患にも、減塩は有効とされています。

毎日の料理にも必要不可欠な「塩」について、今日は少しでも知っていただけたらと思います。

 

塩の分類・・・大きく分けて3種類

①天然塩

②再生加工塩

③精製塩

それぞれについて、みていきましょう。

 

①天然塩

天然塩は、さらに3つに分類することができます。
1)天日塩(天日干しで塩を作る)
2)平釜塩(天日干しの途中から平釜で煮詰める)
3)岩塩、湖塩(岩塩は化石になるでの長い時間の間に多くのミネラルが失われてしまい、成分がそのまま残っているわけではない)
意外ですが、岩塩はミネラルを失っている状態なのです(微量は含まれています)。

 

②再生加工塩(再製加工塩)

再生塩は、主に輸入した高純度の原塩またはイオン交換膜法により作った塩を、海水で溶解加熱した塩で、この際ミネラル分が失われ、辛味が強くなるので、にがりやミネラルを加えて成分調整を行います。


後からにがりやミネラルを加えられていますが、「自然塩」として販売されていることが多いです(自然塩という言葉の定義は今のところ曖昧のようで、にがりやミネラルが含まれていればよいようです
再生加工塩は、ピンクやオレンジなど、白色ではないものが多いです。

 

③精製塩

天日塩を、海水を濃くした塩水で洗い、微量ミネラルを取り除いた後溶解され真空蒸発缶という装置で結晶される99%以上塩化ナトリウムは、原料は天日塩ですが“精製”という化学的製法を経て、天日塩ではなく「精製塩」として販売されます。


スーパーなどで売っている塩のラベルをみてみると「塩化ナトリウム99%以上」と書かれています。

 

実際に含まれている成分の違い

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 表を作ってみました。

岩塩は食卓塩よりはナトリウム以外の「マグネシウム」、「カリウム」、「リン」といったミネラル成分が入っていますが、海水が原料になっている商品の方がこれらのミネラル成分が多いという結果になりました。

「奥能登海水塩」や「雪塩」という商品では、塩100g中の食塩相当量は80g以下と、減塩の手段として有効な可能性が考えられました。

 

減塩の為の塩とは

なお、近年は塩化カリウムを使って塩辛さを出し、塩化ナトリウムを50%程度まで減らした低ナトリウム塩も登場しています(味の素から発売されている「やさしお」など)。


塩化カリウムは、製塩を行った後に発生する苦汁(にがり)から生産する方法が多いようです。

塩化カリウムの入った減塩の塩は、減塩しょう油や減塩つゆの素などにも使われています。

こういった商品では、含まれるナトリウム量や食塩相当量は低くなる為、確かに減塩につなげることはできそうです。

 

ただし、カリウムの過剰摂取もまた疾病の原因ともなり得る、あるいはカリウムの摂取制限が必要な疾病(腎臓病など)も存在するため、万人にとって健康に良いものではないのでご注意ください。

 

 

いかがでしたでしょうか?

岩塩が各種ミネラルを失っている状態の塩(それでも精製塩よりは多く含まれていますが)であるというのは意外に感じる方も多いのではないでしょうか。

 

また、当然ですが、通常の食卓塩でも、使用量を少なくすることで減塩に繋げることは十分に可能ですし、減塩の塩だからと安心して多く使えば、過剰摂取に繋がりますのでご注意ください。

それでは、また。