男性管理栄養士の目線で

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中性脂肪値が高くなる要因について

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こんにちは、やーまんです。

前回の記事にて、過剰な中性脂肪がもたらす様々なリスクについてお分かり頂けたかと思います(お読みでない方は前回の記事をお読み下さい)。

今回は、中性脂肪値が高くなる要因について解説します。

 

中性脂肪値を高める原因とは?

遺伝や肥満、未診断の糖尿病など、中性脂肪値を高める原因はさまざまですが、もっとも影響が強いのは暴飲暴食です。

精製された炭水化物である白パンや白米、麺類、清涼飲料、お菓子やアルコールの過剰摂取は、中性脂肪値を高める大きな原因となります。精製された炭水化物はインスリンの急激な上昇を招き、インスリンを作るすい臓に負担をかけます。

インスリンは炭水化物の消化に欠かせませんが、炭水化物を過剰に摂取するとその働きに不具合が生じ、消化しきれなかった炭水化物が中性脂肪の材料となってしまうのです。また、アルコールも中性脂肪を分解する酵素の働きを低下させるため、中性脂肪値を高める原因となります。

 

肥満が中性脂肪を倍増させる

暴飲暴食などが原因で体内に蓄積された中性脂肪は、肥満を招きます。そして、その肥満がさらに中性脂肪を高めるという悪循環になるのです。

肥満になると体内に脂肪が溜まりますが、太ももやお尻につく皮下脂肪や主にお腹まわりにつく内臓脂肪以外は、ほとんど全てが中性脂肪です。

肥満になり体格が大きくなると、身体を維持するためにエネルギー要求量は大きくなります。食欲が増加する人もいるかと思います。そうすると、余分な糖質や脂質が溜まってしまうため中性脂肪も増え、さらに太り、さらに中性脂肪も増える…という悪循環が起きてしまうわけです。

 

タバコも中性脂肪の原因に

タバコに含まれるニコチンには交感神経を刺激させる作用があるため、血圧を上げ心拍数を高めるなど、心臓に負担をかけますが、ほかにも次のような問題を引き起こします。

中性脂肪の原料となる血液中の遊離脂肪酸を増やす

・善玉コレステロールの濃度が低くなる

・血液中のコレステロールが酸化し、粥状動脈硬化が進行する

これらは、いずれも動脈硬化を促進してしまう原因となります。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。中性脂肪は「脂肪」という言葉が付いているため、

食品中では油脂(脂質)の部分に目が行きがちになりますが・・・実は最も注意しなければならないのは、炭水化物等の「糖質」です。

しかし、中性脂肪値を下げたいからといって、いわゆる「炭水化物抜きダイエット」をすればいいかと言うと、それはそれで塩分過多・必要エネルギー量不足等に伴う様々な病気のリスクが高まることになる為、私個人の考えとしてはおすすめできません。

健康な食事の基本は、1日3食とも、主食・主菜・副菜を揃え、食べ過ぎや間食・飲酒をできるだけ控えること(あまり神経質になるとストレスになるため、ほどほどにしましょう)です。

食欲の秋だからといって、食べ過ぎには注意しましょうね。

それでは今回はこの辺で。